動的特性試験
動的特性試験
DYNAMIC TEST
土の繰返し非排水三軸試験(液状化特性)【 JGS 0541 】
同一の有効拘束圧σ’0で等方圧密した最低4本の飽和供試体に、各々異なる繰返し軸差応力σdを非排水状態で載荷します。各繰返し応力振幅比R(σd/2σ’0)における、両振幅軸ひずみDAが1、2、5%に達する繰返し載荷回数NCとの関係を求める試験です。
参考値として、NCが20回におけるDA=5%の繰返し応力振幅比Rを、液状化強度比R L20として報告します。
・対 象 土:飽和砂質土を主体
・試験に必要な試料量:不攪乱試料長 500~700mm
・試験必要条件:有効土被り圧(あるいは柱状図)
※“土地改良事業設計指針「ため池整備」、平成27年5月”の【繰り返し三軸試験+単調載荷試験】による強度低下の試験方法も対応しています。
土の変形特性を求めるための繰返し三軸圧縮試験【 JGS 0542 】
有効拘束圧σ’0で圧密した飽和供試体に、まずは片振幅軸ひずみ(εa)SAが0.001%程度以下になる一定振幅の繰返し軸差応力qを11波載荷します。その後、同一の供試体を用いて、(εa)SAが1%程度になるまで10段階程度に分けてqを増加させていきます。各荷重段階の5,10波目の片振幅応力σdと(εa)SAから等価ヤング率Eeqや履歴減衰率hを求めて、対象土の変形特性を把握する試験です。
参考値として、Eやεaを解析モデルに適用するせん断剛性率Gやせん断ひずみγに換算することも可能です。
・対 象 土:礫質土、砂質土、粘性土などの地盤材料
・試験に必要な試料量:不攪乱試料長 200~300mm
・試験必要条件:有効土被り圧(あるいは柱状図)
土の変形特性を求めるための中空円筒供試体による繰返しねじりせん断試験【 JGS 0543 】
試験内容は前掲JGS 0542とほぼ同等で、履歴減衰率hの他に、直接値として等価せん断剛性率Geqと片振幅せん断ひずみ(γ)SAが求まります。
JGS 0542との大きな違いは、①供試体形状が円柱形ではなく中空円筒形(一例:外径70mm、内径30mm)であること、②荷重載荷が鉛直軸方向ではなく回転を有するねじり方向であることです。
・対 象 土:砂質土、粘性土を主体
・試験に必要な試料量:不攪乱試料長 200~300mm、 試料径70mm以上
・試験必要条件:有効土被り圧(あるいは柱状図)
ベンダーエレメント法による土のせん断波速度測定【JGS 0544】
三軸試験機のキャップ及びペディスタルに装着したベンダーエレメントと呼ばれる振動子を振動させることで、設置した供試体中を伝播するせん断波の速度Vsを非破壊的に測定し、せん断弾性係数Gを求める試験です。
当試験のメリットは、自立性の低い場合や任意の応力状態でGを求めることが可能なこと、並びに測定後の強度特性など試験に影響を与えないことなどです。
・対 象 土:砂質土、粘性土を主体
・試験に必要な試料量:不攪乱試料長 200~300mm
・試験必要条件:有効土被り圧(あるいは柱状図)