岩石試験・骨材試験
岩石試験・骨材試験
ROCK / AGGREGATE TEST
岩石試験
岩石の圧縮強さ試験【 JIS M 0302 】
岩石の圧縮強さとは、主に円柱状に成形された供試体に拘束圧を受けない状態で長軸方向に圧縮し供試体が耐えることのできる最大荷重を測定し、試験片の初期の断面積で割った値です。
供試体は直径 d と高さ h との比h / d が 2 倍を標準とする。また、供試体にひずみゲージを貼り、静弾性係数Es(縦歪)、静ポアソン比Vs(縦歪・縦歪)を求めることができます。
必要量:直径50mmの場合、高さ100mmが確保出来る長さ
岩石の引張強さ試験【 JIS M 0303 】
円柱形の試験片に、その断面直径方向に線荷重を加えて破壊し、圧裂による最大引張強さを求める試験です。
供試体は長さ l と直径 d との比、 l / d は 1/2 以上 1 以下と定められています。
必要量:直径50mmの場合、高さ50mmが確保出来る長さ
岩石の弾性波速度計測【 JGS 2564 】
岩石を円柱に成形した供試体を、超音波パルス透過法を用いて、P波及びS波を計測しポアソン比ν、せん断弾剛性率G、ヤング率Eを求める試験です。
必要量:主に圧縮強さ用供試体を使用します。
岩石の点載荷試験【 JGS 3421 】
成形が出来ない岩石に対し、非成形のまま、岩片やコアを載荷コーンで挟み圧縮して破断する試験です。
試験結果から推定の一軸圧縮強度が求まります。
必要量:50mm程度の岩塊等
岩石のスレーキング試験【 JGS 2124 】
岩石の乾燥・水浸によって供試体に生じる細粒化などの形状の変化の程度を目視によって0~4までの5区分で評価する試験です。
数字が大きいほど形状変化の度合いが大きくなります。
試験日数:1週間
必要量: 50mm~80mm程度の岩塊等を3個
岩石の促進スレーキング試験【 JGS 2125 】
上記の岩石のスレーキング試験(JGS 2124)を強制的に乾湿繰り返しを3サイクル行いスレーキング区分判定する試験です。
試験日数:3週間
必要量: 50mm~80mm程度の岩塊等を3個
破砕性判定のための岩石の破砕試験【 NEXCO 試験法 109 】
37.5mm~19mmふるいに残留する岩石を内径150mmのモールドに入れて、軸荷重が2MN/m2に達するまで載荷し、その破砕程度を調べる試験です。上記載荷前の全試料質量と、破砕後の9.5mmふるい通過試料質量との比を破砕率として報告します。破砕率が大きいほど、対象岩石はぜい弱化しやすいと評価します。
必要量: 37.5mm~19mmの岩塊を9kg以上
岩石の促進スレーキング試験【 NEXCO 試験法 110 】
岩石のぜい弱材料の耐久性を評価するために行われ、自然状態の質量を測定後、110±5℃で24時間炉乾燥させて質量を測定後、試料を24時間水浸します。同じ作業を5サイクル乾湿繰返しを行った後、9.5mmふるい通過乾燥土質量と全乾燥質量との比を求める試験です。
減量が大きいほど、スレーキング抵抗が低いと評価します。
試験日数:3週間
必要量: 37.5mm~19mmの岩塊を9kg以上
乾湿繰返しによる岩石の吸水率試験【 NEXCO 試験法 111 】
試料の質量を自然状態で測定し、24時間水浸後、崩壊した土を流出させないよう注意しながら水を捨て、吸水後の質量を測定します。
さらに110±5℃で炉乾燥させ、乾燥後の質量を測定します。
同じ作業を10サイクル続けて、1サイクル毎の含水比の変化を求め、風化の耐久性を評価する試験です。
試験日数:約1ヶ月
必要量: 500~1kg程度の岩塊、又はコア
岩石の浸水崩壊度試験【 NEXCO 試験法 722 】
上記のスレーキング試験(JGS 2124、2125)と同様に形状変化を調べ判定します。
試料を80℃で24時間、炉乾燥した後、水浸させて水浸直後、30分、1、2、4、6、24時間経過ごとに目視によって観察し、形状変化を崩壊度A~Dの4段階で評価する試験です。
試験日数:1週間
必要量: 50g程度の岩塊 3~5個
骨材試験
骨材のふるい分け試験【 JIS A 1102 】
ふるい分けにより、75μm~75mmの各ふるいの間にとどまる各質量を計量し、ふるい分け後の全試料質量に対する質量分率、粒度分布及び粗骨材の最大寸法を求める試験です。
骨材としての適否やコンクリートの配合設計の資料とします。
必要量の目安:細骨材 5kg、粗骨材 40kg
骨材の単位体積容量質量及び実積率試験【 JIS A 1104 】
粗骨材の最大粒径に応じた容器に、突き棒やジッキングにより詰めこんだ骨材を計量し単位容積質量及び実積率を求める試験です。
単位容積質量はコンクリートの配合設計に、実績率はコンクリート砕石などの粒径判定に用いられます。
必要量の目安:細骨材 10kg、粗骨材 50kg
骨材の密度及び吸水率試験【 JIS A 1109、JIS A 1110 】
細骨材は、フラスコ又は他の適切な容器に表面乾燥飽水状態の試料と清浄な水を入れ、空気を追い出し20±5℃の水温での質量を計測し、密度及び吸水率を求める試験です。
粗骨材は、骨材を24時間水浸し、4.75 ㎜の金属製網ふるいにとどまる表面乾燥飽水状態の骨材の質量を計量したのち、骨材を金網かごに入れて水中での質量を計測し密度及び吸水率を求める試験です。
骨材の密度と吸水率には相関関係があり、品質評価の目安になります。また、コンクリートの配合設計にも用いられます。
必要量の目安:細骨材 5kg、粗骨材 20kg
ロサンゼルス試験機による粗骨材のすりへり試験【 JIS A 1121 】
ロサンゼルス試験機は、内径 710±5 mm、内側長さ 510±5 mm の両端が閉じた鋼製円筒に取り付けた水平回転軸を、軸受に取り付けたものと規定されています。
鋼球と試料を試験機に入れ、毎分30~33 回の回転数で、500または1000回転させたあと、試料を1.7 mm のふるいを通過させ、すりへり減量を求めて、骨材の耐摩耗性を評価する試験です。
必要量の目安:50kg